大雨に伴う農作物等の技術対策について
福井県HPより
大雨に伴う農作物等の技術対策について
令和6年6月24日
福井県農業総合指導推進会議
大雨による農作物等への影響が懸念されますので、以下の対策徹底をお願いします。
対策のポイント
1 冠水・浸水した圃場は早期に排水する。
2 野菜・果樹・花きは、排水溝や明渠の掃除、手直し等により圃場やハウスの排水を促すとともに、大雨後は適切に薬剤防除を行う。
1 共通事項
・人命第一の観点から、大雨の中での圃場の見回りはしない。
・大雨がおさまった後でも、増水した河川や水路等の危険な場所には近づかない。
・大雨後は適切な病害虫防除に努める。
・次の雨に備え、排水溝を掘り直す。特に、冠水や浸水しやすい圃場は、重点的に排水対策を実施する。
2 水稲
・冠水した圃場では稲体が弱り、いもち病などが発生しやすくなるため、殺菌剤を施用する。
3 大豆
・明渠が排水口とつながっているか確認し、必要に応じて手直しを行う等、圃場排水に努める。
・雑草が発生しやすくなるため、土壌水分低下後の培土や除草剤の施用を行う。
4 野菜・果樹・花き 【共通対策】
・明渠が排水口とつながっているか確認し、必要に応じて手直しを行う等、圃場排水に努める。
・ハウス内に水が侵入した場合、排水ポンプ等で速やかに排水を行うとともに、換気を十分に行い土壌の乾燥を図る。
・長期間滞水する場合は、根の活力低下や枯死を防ぐため、圃場内に新たに溝を掘って停滞水が圃場外に流れるように促す。
5 野菜
・果菜類では、根傷みによる草勢低下を防ぐため、果数制限、果房の制限、若もぎなどで着果負担を軽減する。また、施設野菜では今後の強光、高温による葉焼けなどの発生を防ぐため遮光などを行なう。
・茎葉や果実に病害の発生が懸念されるため、速やかに薬剤を散布する。
・草勢が低下している場合、速やかに窒素を含む液肥を希釈し葉面散布する。
・スイカ、カボチャ等は果実シートを敷いて、果実の下に水が溜まらないようにする。
・現在出荷中の農作物については、計画的な収穫・出荷に努め、選別を徹底する。
6 果樹
・過湿による病気の蔓延の恐れがあるため、雨上がり直後に農薬使用基準に従い殺菌剤を散布する。
・泥水が流入・堆積し、根の酸欠が懸念される場合は、応急的に株元の直径2m程度の泥を取り除くとともに、園内の風通しを良くし土壌の乾燥を促進する。
7 花き
・茎葉が汚損して病害の発生が懸念される場合、適切な薬剤を散布する。
・冠水により茎葉が汚れた場合は、圃場の排水に努めるとともに、可能な限り速やかな散水等で汚れを落とす。
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