福井県坂井農林総合事務所・JA福井県
台風対策情報について
8月22日午前に、台風10号が発生しました。現在の予測では、九州から関東に接近または上陸する可能性があります。今後の予報に注意し、被害が出ないよう台風対策を万全に行いましょう。
ただし、人命第一の観点から、豪雨・強風の中での見回りは、大雨や強風がおさまるまで行わず、大雨がおさまった後でも、増水した水路等の危険な場所には近づかないでください。
○台風接近前
早め早めの対策により被害の拡大を防ぎましょう!
【野菜】
共 通
・ハウス、ほ場周辺の飛来する危険性があるものを片付け、ハウス等周囲への飛散被害を防ぐ。
・大雨が予想され、ほ場内の冠水が予想される場合は、溝を掘り排水を促す。
ハウス
・破損部等の修繕、バンドの締め直し、パイプ基礎部を固めるなど、強風に備える。また、作付けの無いハウスは、ビニールをはずしておく。
・風や雨が強くなってきたら、ハウスの天窓やつま窓、出入口を閉めておく。
(換気扇があるハウスはハウスを閉めて換気扇を稼動し、被覆材の剥離を防ぐ。)
・支柱の緩みを直し、支え棒、番線張り等を行い、十分に補強する。
・不良果や不良な茎葉はとり除き、株の負担を少なくしておく。
露 地
・排水対策を再点検し、浸水しても停滞水とならないように水の出口を確保する。暗渠のフタが閉まってないかも確認。
・排水枡から水がきちんと排水されるかどうかを確認する。
排水溝より排水枡の位置が高いと水が排水されない。
※水が排水されない場合は
①畦を切る。
②暗渠の真上に溜め枡を掘る(ここに表面水を集めて暗渠から排水する。
枕地の暗渠は穴が開いてない場合があるので、この場合は穴をあける)
③畝間と額縁排水溝を繋いで畝間の水を速やかに排水させる。
○通過後
病害の発生・拡大を抑えるため、防除の徹底を!!
共 通
・施設、機材の点検を行い、破損した場合は早急に修繕する。
・雨や風により農産物に損傷が見られる場合は、必ず殺菌剤で防除する。
ハウス
・風がおさまったらすぐにハウスを換気し、湿度と温度を下げる。
・台風通過前後には施設内が高温になることも多い。急激な高温により萎れなどが生じた場合は、潅水での草勢維持を図る。さらに、草勢が弱い場合は、液肥の葉面散布や追肥を行い、草勢の回復を図る。
露 地
・排水溝等の整備を行ない、停滞水を速やかに排除する。
・倒伏した株はできるだけ早く起こす。
・茎葉が風雨で損傷すると、細菌病などの病害が発生し易くなるので被害株や被害葉を除去し、防除を徹底する。
・特に倒れたネギは、曲がりが発生する前に早めに立ち上げて土寄せする。また、損傷した茎葉は速やかに除去する。
◎防除対策:天候回復後はできるだけ早く防除を行い、病気の発生・拡大を防ぐ。
作物名 | 主な病害 | 薬剤名 | 使用濃度 | 使用時期
(収穫前日数) |
回数 | 備 考 |
野菜類 | 軟腐病 | Zボルドー | 500~1,000倍 | ― | ― | |
ねぎ | 軟腐病
|
カスミンボルドー
スターナ水和剤 バリダシン液剤5 ヨネポン水和剤 |
1,000倍
2,000倍 500倍 500倍 |
14日前
7日前 前日 7日前 |
2回
3回 2回 4回 |
排水対策を十分に行い、通過後速やかに防除を行う。 |
キャベツ | 軟腐病 | カスミンボルドー
スターナ水和剤 |
1,000倍
1,000倍 |
7日前
7日前 |
4回
3回 |
|
根朽病 | ダコニール1000
ベンレート水和剤 |
1,000倍
2,000倍 |
14日前
7日前 |
2回
6回 |
||
ブロッコリー | 黒腐病
|
カスミンボルドー
ヨネポン水和剤 |
1,000倍
500倍 |
7日前
前日 |
4回
4回 |
|
軟腐病 | スターナ水和剤 | 2,000倍 | 14日前 | 2回 | ||
ニンジン | 軟腐病 | スターナ水和剤
カスミンボルドー |
1,000倍
1,000倍 |
7日
7日 |
3回
2回 |
|
ダイコン
|
軟腐病 | スターナ水和剤
カスミンボルドー |
1,000倍
1,000倍 |
14日
14日 |
5回
3回 |
|
トマト
(ミニトマト)
|
葉かび病
灰色かび病 |
ベルクート水和剤
ゲッター水和剤 カリグリーン カンタスドライフロアブル |
6,000倍
1,500倍 800倍 1,000~1,500倍 |
前日
前日 前日 前日 |
2回
3回 ― 3回 |
排水対策、換気により湿度を下げる。台風で換気できずに病害が蔓延する可能性がある。通過後速やかに防除を行う。 |
アールスメロン
|
つる枯病 | ロブラール水和剤
ベルクート水和剤 トップジンM水和剤 スコア顆粒水和剤 |
1,000倍
1,000倍 1,500~2,000倍 2,000倍 |
前日
前日 前日 前日 |
4回
5回 3回 3回 |
農薬の使用にあたっては、農薬ラベルの表示事項(使用方法、注意事項等)を必ず確認し、使用すること。
※ 今後も気象台等の雨雲レーダーに随時注意し、対策の徹底をお願いします。
【果樹】
カキ
通過前
・強風による倒木や損傷を防止するため、支柱等により固定する。特に幼木や根の浅い樹種は倒木しやすいので注意する。
・枝の揺れによる果実の傷や落果を防ぐため、風当たりの強い部位の枝を中心に支柱の点検、補強、設置を行う。
通過後
・降水量が多く圃場に長時間滞水する場合は、根の活力低下・枯死を防ぐため、浅い溝を掘って表面水を園外に流す。
・倒木した場合は速やかに起し、支柱などにくくりつける。枝が裂けた場合は、傷口を合わせ結束する。折れた場合は切り戻して癒合剤を塗布する。
ナシ
通過前
・収穫適期の果実は、早急に収穫する(早どりはしない)。
・果実の落果を防ぐために、あおり止め等の点検を行って棚面の動揺を防ぐ。
・ネットおよび棚の強度以上の強風が予想される場合はネットをはずす。
通過後
・降水量が多く圃場に長時間滞水する場合は、根の活力低下・枯死を防ぐため、浅い溝を掘って表面水を園外に流す。
・倒木した場合は速やかに起し、支柱などにくくりつける。枝が裂けた場合は、傷口を合わせ結束する。折れた場合は切り戻して癒合剤を塗布する。
お問い合わせ先
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