高温に伴う農作業安全および農産物等の技術対策の徹底について

福井県HPより

 

気象庁によると、本県は7月9日からかなり気温が高くなる予報が発表されています。
このため、農作業中の熱中症対策および農作物等への被害防止に向けて十分な対策がとれるよう、福井県農業総合指導推進会議(会長 大石秀昭農林水産部長)より、別添のとおり関係機関に対し周知しましたのでお知らせします。

 

添付ファイル

02_高温に伴う農作業安全および農産物等の技術対策について.pdf

 

高温に伴う農作業安全および農産物等の技術対策について

 

令和8年7月7日

福井県農業総合指導推進会議

〈農作業中の熱中症対策〉

農業従事者の中には熱中症の具体的な症状が分からず、知らずに熱中症にかかっている方も多い。特に高齢の方は脱水しやすいため、こまめな水分と塩分の補給や休憩をとるように周囲の者が協力して声かけを行う等、熱中症を予防する。

(1)暑さを避ける

・ 高温時の作業は極力避け、日陰や風通しのよい場所で作業

 

(2)こまめな休憩と水分補給

・ 作業前や喉の渇きを感じる前に、こまめに休憩し水分・塩分を補給

 

(3)単独作業は避ける

・ 複数名で作業を行う、時間を決めて連絡をとり合う

 

(4)熱中症対策アイテムの活用

・ 帽子や吸湿速乾性の衣服の着用、空調服や送風機の活用

 

<参考 HP>

熱中症対策:農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_kikaika/anzen/nechu.html

 

〈技術対策〉

○水 稲

高温により生育ステージの前進化が想定されるため、分施の場合、追肥時期を見誤らないよう幼穂を確認し、適期に追肥を実施する。

中干しは幼穂形成期までとし、高温ストレス軽減のため、間断通水の水管理に切り替える。

早生品種においては、登熟の向上および未熟粒の発生回避のため、収穫直前までこまめな間断通水を継続する。

 

○野 菜

1 高温障害防止対策

(1) 施設野菜

・ ハウスの妻面、側面、天窓をできる限り開放し、ハウス内の通風を確保して温度低下に努める(特にハウスの妻面および肩部より上の通風は昇温抑制効果が高い)。ただし、急な雷雨や降雨による雨の吹き込みと、それに伴う病気発生に注意する。

・ 日中は遮光カーテン等で遮光し、ハウス内および植物体の温度低下を図る。

また、ハウス外側に遮光資材を展開する外部遮光や、ハウス屋根部への遮熱剤塗布も効果的である。

・ 地温上昇防止対策として、敷わらや地温抑制マルチを使用する。

また、畝間(通路)にも敷わらや防草シート等を被覆し、ハウス全体の地温低下を図る。

・ ハウス内が乾燥する場合は通路にもかん水する(かん水による気化熱で温度低下を図る)。

・ ハウスの昇温抑制対策として、細霧冷房、ハウス屋根部への散水等も効果が確認されている。

 

(2)果菜類

・ トマトは、ホルモン処理を夕方温度が下がってから行う。3段花房以降はジベレリンを加用する。

・ 開花時にカルシウム剤を葉面散布し、急な高温によるカルシウム欠乏(尻腐れ等)を予防する。

・ 連日晴天であっても、極端な遮光は光合成不足を招くため、午前中はカーテンを開放するなど遮光を実施する。

 

(3)露地野菜

・ 基肥でのカルシウムやホウ素入りの微量要素の施用に加え、生育状況に応じてカルシウム剤の葉面散布を行い、急な生理障害(チップバーン等)を予防する。また、窒素肥料の多用を避ける。

・ 夏期高温時に播種、定植する場合は、定植直後からかん水チューブ、スプリンクラー等で散水し、確実に活着させる。止むを得ず畝間かん水する場合は、除草剤の効果が低下するので、雑草対策を徹底する。

・ ネギは、高温時でのかん水が軟腐病や白絹病を助長させる恐れがあるため控える。止むを得ずかん水する場合は、根の呼吸量が低下する日没後など、地温が低下した後に行う。

 

(4)共通

・ かん水は、地温が十分低下した早朝や夜間に行う(日中の高温時のかん水は避ける)。

・ 適期収穫を行い、収穫遅れによる草勢低下を防ぐ。

また、収穫は早朝に行い、品質低下を防ぐ。

 

2 病害虫防除

(1)高温時は薬害が発生しやすく、薬剤散布は気温が低い朝夕の時間帯に実施する。

(2)高温乾燥時には、スリップス類、ハダニ類、コナジラミ類等が多発しやすいので、定期的に防除を行う。

(3)高温・乾燥下でうどんこ病等の病害の発生が懸念されるため、予防防除を徹底する。

(4)トマト等は高地温により青枯病の多発が懸念されるので、敷きわら等で地温低下を図る。

 

○花 き

1 水管理、土壌水分保持対策

・ 日中、葉がしおれ、朝夕でもしおれが回復しないようであれば、土壌がかなり乾いており、生育、開花および品質に悪影響を及ぼすので、次の対策を講じる。

 

(1)露地花き

・ かん水は、地温が十分低下した夜間から日の出までの時間帯に行う(地温が高い時間帯の灌水は、水温上昇による根の傷みを招くため避ける)。

(2)施設花き

・ 土壌水分の蒸発抑制と地温上昇防止のため、敷きわら等によるマルチを厚めに行う。

・ 換気を徹底する。

・ 出荷の近い品目では、高温、かん水不足による品質低下を回避するため、日ざしが強い時間帯に遮光を行う。ただし、連日晴天であっても極端な遮光は光合成不足を招くため、午前中はカーテンを開放するなど、遮光を実施する。

(3)共通

・ 収穫は早朝の涼しい時間帯に行い、収穫物の品質低下(しおれ等)を防ぐ。

 

2 高温対策

高温期に播種、定植、栽培管理を行うものは、次のことに特に留意する。

(1)播種後の管理は雨よけ下で行い、遮光による温度低下を図る。播種箱は風通しの良い場所で管理する。

(2)地温および気温の低下を図るため、定植日の5日程度前から定植後5日程度は遮光する。また、あらかじめかん水し、定植時の土壌水分を十分に保つとともに、定植後のかん水を必ず行う。

(3)ハウスの妻面、側面、天窓をできる限り開放し、換気を徹底して施設内の昇温抑制に努める。ただし、急な雷雨や降雨による雨の吹き込みに注意する。

 

3 病害虫防除

高温・乾燥下でダニ類、アブラムシ類、スリップス類等の虫害の発生が懸念されるため、予防防除を徹底する。

高温時は薬害が発生しやすいので、薬剤散布は気温が低く、植物体のしおれがない朝夕の時間帯に実施する。

 

○果 樹

1 土壌乾燥防止

草との土壌水分の競合を避けるため、果樹園の下草をていねいに刈り取り、刈り取った草は樹冠下に敷き土壌表面からの蒸散を防ぐ。

 

2 かん水

土壌が乾燥する前の早めのかん水を徹底する。5日程度雨が降らない場合、1回当たりのかん水量の目安は 20mm 程度である。砂地など乾燥しやすい土壌の園地では、土壌の乾燥状況に合わせてかん水間隔を短くする。幼木は、根が少なく、乾燥に特に弱いので株元にたっぷりかん水する。

 

3 ハウス管理

妻面、側面、天窓をできる限り開放し、ハウス内の通風を確保し、温度低下に努める。

 

4 病害虫防除

ナシ、ブドウなどでは乾燥するとハダニ類の発生が多くなるので、発生状況を確認し防除する。

 

5 収穫

収穫期を迎えた品目では、果実温の低い早朝での収穫、選果等を徹底する。

 

○畜 産

1 畜舎管理

(1)舎内の換気に気をつけ、送風機や換気扇の活用を図るとともに、状況に応じ、屋根や畜舎周辺への散水、屋根への石灰塗布、軒先等におけるスダレや寒冷紗の設置により舎内温度を下げる。

(2)残飼の腐敗に注意し、除ふん、畜舎の清掃など環境の改善に努める。

 

2 乳牛、肉用牛

(1)給飼はできる限り朝夕の涼しい時間帯に行い、嗜好性の高い良質の飼料給与に努める。

(2)こまめに給水器の点検を行い、冷水を十分に与える。状況に応じサプリメントなどを利用してバランスのとれたミネラルの補給やビタミン類の添加を行う。

 

3 豚、鶏

(1)密飼いを避け、散水や噴霧により、畜舎内気温の低下や体温上昇の防止を図る。

(2)油脂などの栄養価の高い飼料の給与やビタミン類の補給により、体力低下の防止に努める。

 

4 飼料作物

(1)牧草類

牧草類については、降雨まで刈り取りを延期する等、株の枯死防止に努める。

 

お問い合わせ先

福井県園芸振興課

上野、齊藤

所属電話番号:0776-20-0431

メールアドレス:engei@pref.fukui.lg.jp